そこから見る景色とは 2
ダンボールハウスや路上生活者の存在からなにか特別なものを読み取ろうとする人々もいます。
単に福祉や経済といった社会的なシステムのあり方に対する考察に留まらず、社会の枠にとらわれない生き方に自由な精神を感じるとして何かしらの美学のようなものを垣間見る、というような向きもかつてはあったかも知れません。
実際、生活保護や住宅の斡旋というような行政の援助を断る路上生活者の中には、他人による束縛は受け入れられない、たとえダンボールハウス暮らしであっても自由な方が良いと意思表示をするケースもあるようです。
しかしバブル崩壊に始まる景気の低迷からリーマンショックと、留まるところを知らない経済状況の悪化に伴い、生活の糧を失った人々に対する世間の目はまた違ってきているようにも感じられます。
現在、衣食住には問題のない人であっても、以前はどこか別世界から現れたように見えていた路上のダンボールハウスが、自分自身と全く関係のないものとは言い切れないのかも知れない、という思いをうっすらと感じる瞬間が誰にでもあっておかしくない状況だと言うことかも知れません。
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